マダニに注意!重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は致死性の病気!その対策といざというときの治療について

2018/06/09

院長の小坂です。

“なんだか右のおしりと太もも境目辺りがチクチク痛いなー”と思っていたその夜お風呂上がりに嫁に見てもらったら“かさぶたができてて、もう取れかかってる”と、取ってもらいました。

取れたものを見てみると…

 

カサブタじゃない…

 

ついその2週間前ほどに夜間救急当番でマダニがまだ体に引っ付いているままの患者さんが来られて、マダニを皮膚ごと切除する処置をしました。

2日まえに草刈りをしたので、その時一抹の不安は抱えていましたが、まさか自分が…。

マダニがひっついている場合、噛みついていて放っておくと2週間でも引っ付いたまま吸血し続けます。

 

あーあ…

自分で見てみると、体から取れたものはマダニで、吸血した膨れ上がったものでした。

マダニが媒介する病気は脳炎を起こすものなどいくつかあり、中でも怖いのは重症熱性血小板減少症候群(SFTS)。マダニが保有するウイルスが原因の感染症で、日本での致死率は約20パーセント。

日本で健常者でもかかる感染症の中では最悪レベルの病気です。有効な治療法がまだ確立していないので感染すると一般的な治療を施して、あとは神頼みしかない状態ということです。

 

そのことを嫁に伝えると頭が真っ白になったようで、“最悪やん、意識障害とか出たら、どうしたらいいか分からんし、みんなにも言っといて…あーどうしよー”と、すでに未亡人まっしぐらな感じでアタフタ。。

“まだそうと決まったわけじゃないし、もし感染兆候が出たら、医師として調べてみて一番効果がありそうな治験がここでもやってるみたいやから、愛媛大学に連れてって”

と伝えました。

治療法がないこの病気ですが、国立感染症研究所などが主導でやっている治療研究で、薬剤の作用機序から考えても効果が見込めそうな治療を愛媛大学でもやっているためです。(でもまだ治療効果が保証されているわけではありませんよ!あくまで個人的に医師として、これなら効きそう!と思っているだけです)

ちなみに治験薬はもともとインフルエンザ薬として開発されているアビガン(一般名ファビピラビル)というお薬です。

 


 

起こったことはもうしょうがないと思っていましたが、

致死率20パーセント

このインパクトは無意識ですが自分にとってもやはり大きかったようです。

マダニがこのウイルスを保有するのは数パーセントほど。とするとマダニに噛まれてSFTS発症、うち20パーセントが亡くなると考えると死ぬ確率は1パーセント以下だ!

と頭では思っていても潜伏期間の数週間が過ぎるまでは頭の片隅に、発症したら嫌だなというのが常にありました。

そしてそれ以来、体のどこかがむず痒いと目でみて確認!マダニが付いてないか?!と気になります。

幸い重症熱性血小板減少症候群にこそなりませんでしたがちょっとしたマダニ恐怖症になりました。

 

しかし!晴れて約4週間たち、もう心配ないはずです!

元気で診療できることに感謝です。

 

これらの経験が少しでも皆さんの役に立てば幸いです。山に入るときはダニ避けスプレー、長袖長ズボンで隙間を開けない、帰ったらすぐにお風呂で入念に洗うなどで、注意しましょう!

より詳しいマダニ対策は下記のリンクから!

 

 

 

 

国立感染症研究所のマダニ対策ページリンク←こちら