知らなかったことはありましたか?以下にポイントをより詳しく書いていきます。
インフルエンザとは?
インフルエンザウイルスに感染すると、潜伏期間が1~3日あってから症状が出始めます。
38度以上の高熱、全身のだるさ、鼻水やのどの痛み、咳、食欲低下などの症状があることが多いのですが、熱などの症状も必ずしも出るわけではありません!
熱がでると思い込んで放っておいてしまうと感染を拡大させてしまったり、治療が遅れてしまう原因にもなります。
特に流行する冬の時期は(11月~3月)可能性を常に考える必要があります。
診断はどうする?
流行状況や症状・所見から疑い、最終的な確定診断には最新の5分程度で結果が分かる検査をします。
鼻から綿棒を入れて調べる、インフルエンザ迅速検査です。
これは本来結構痛い検査です。普段鼻に扱い慣れていない内科や小児科でやるより耳鼻科でやるほうが痛みが少ないです。その理由としては①鼻を診察して極力腫れが少ないほうから検査できる②扱いに慣れているからです。
熱がでてすぐに検査をすると、インフルエンザに罹っていても陽性反応がでない(偽陰性)ことがある、というのは聞いたことがあるかもしれません。
しかし熱がでてすぐでも、やはりインフルエンザらしい方を検査するとちゃんと陽性にでるケースも多く、早期受診に意味がないわけではありません。
●診断がつけば、すぐ専用の治療が始められる。
●他の病気かもしれない所見がないかを確認できる。
などメリットもあります。もしインフルエンザがかなり疑わしいのに陽性に出なかったら、翌日再度検査することもできます。
当院では、高熱など感染力が強い状態が疑われる方が来院された場合には車内や別室で待機してもらうようにしています。(周囲への感染拡大の防止のため)
車内などでお待ちいただく場合、順番になったことをお知らせするベルをお渡しします。ご面倒をおかけしますがよろしくお願いいたします。
インフルエンザにかかったら?
学生は、発症後5日、かつ、解熱後2日(幼稚園・保育園児は3日)は休む必要があります。
経過中に意識がおかしい、異常行動など起こすことがあり特にお子さんの場合は極力目を離さないようにする必要があります。
一度かかったから二度とかからないわけではありません。同じシーズン中でも違う型(あるいは同型でも微妙に違うタイプでも!)にはまたかかる可能性があります。
予防接種はどうすべき?
インフルエンザには様々な型があり、さらに毎年微妙に変異します。
そのため毎年その年に合わせたワクチンを打つ必要があります。
その中でも特に注意すべき方(免疫力が強くない・社会的にかかると困るなど)
●13才未満
●高齢者
●慢性的な心肺の病気
●受験生
以上の人は2回接種が推奨されます。
というのも予防接種の予防効果は、
1回で約60%
2回で約90%
と言われており、絶対にかからないわけではないので免疫力が弱い方や少しでも予防効果を高めたい方は2回接種が推奨されます。
ちなみに2回目は、1回目から2~4週間あけると良いと言われます。
2回受ける方は、混雑も少なく、インフルエンザが流行することも少ない、10月中に1回目を打ち、11月に2回目を受けると良いでしょう。
また予防接種をしたのに残念ながらインフルエンザにかかった場合でも、ワクチン効果により軽症で済むことが多いので予防接種の意義はあるといえます。